Kuslichらの研究において、線維輪外層と後縦靭帯は「最も頻繁に激しい痛みを引き起こす組織」として特定されました。
線維輪外層と後縦靭帯
Kuslichらの研究では、線維輪外層と後縦靭帯こそが腰痛の主犯であると明確に述べられています。
- 圧倒的な頻度
論文の冒頭で、「圧倒的に最も一般的な”腰痛”の発生組織は、線維輪外層と後縦靭帯であった」とはっきりと記述されています。
- 高い感受性
- 線維輪(Annulus Fibrosus)
中央部を刺激した際の74%、外側部を刺激した際の71%で、患者が術前に感じていたものと同じ「重大な痛み」が再現されました。 - 後縦靭帯 (Posterior Longitudinal Ligament)
線維輪の後方中央部と密接に関連しており、ここを刺激すると中央部の腰痛が頻繁に引き起こされました。
- 線維輪(Annulus Fibrosus)
- 研究の結論
「ほとんどの腰痛において、線維輪外層がその発生源である」と結論付けられています。
腰部筋膜と棘上靭帯
Kuslichらの研究では、これらの組織が痛みに対して非常に鈍感であることが示されています。
Fasciaが注目を集めている現在において意外な結果です。
- 腰部筋膜 (Lumbar Fascia)
- ほとんどの場合、麻酔なしで触れたり切ったりしても痛みを感じません。
- 193例のテスト中、重大な痛み(Significant Pain)を訴えたのはわずか0.5%(1例のみ)でした。
- 血管が通っている部位を除き、痛みを生じさせない「Never(決してない)」のカテゴリーに分類されています。
- 重要なポイントは、神経や血管が走行するポイントにおいては痛みに関与するということです。
- 棘上靭帯 (Supraspinous Ligament)
- 刺激によって腰痛が生じるのは「稀なケース(rare cases)」であると明記されています。
- 重大な痛みを訴えたケースは0%です。
まとめ
「Fasciaや靭帯」は、一般的に腰痛の原因と思われがちですが、この研究で実際の患者の組織を直接刺激した結果、それらは驚くほど痛みを感じないことが判明しました。
一方で、線維輪外層と後縦靭帯は、刺激に対して非常に敏感であり、術前の痛みを忠実に再現したため、「腰痛の最も一般的な原因組織」と結論づけられたのです。


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